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ナガバノコウヤボウキ ―海上の森(2)―

            クルッとカールした花ビラが面白く
         花後の冠毛も好きだ、とりわけピンクの冠毛が
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8月何かと時間が取れずに、すでに終わっているかと思ったが、かろうじて一輪残っていた。
細長い枝にある葉の中央に花がつくので枝に連なって見える。


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1年目の葉が先の尖った卵形で2枚の葉が互生するのに、2年目は先が尖った楕円形の葉が輪生する。
また、1年目は花が咲かず、2年目の枝に花がつく。
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クルクルと5つに裂けた白い花びらの筒状花が沢山集まって1つの花になる。
コウヤボウキは、枝先に1つだけ花を着け、花期が約一ヶ月遅れるので見分けられる。
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名前の由来はかって高野山で箒の代わりにしていたと・・・
古くは、コウヤボウキの枝を束ねて、玉で飾った箒を「玉箒(たまぼうき)」といい、正倉院御物の「子日目利箒(ねのひのめとぎほうき)」がこれにあたる。

今少し検索をして調べたら、以前正倉院展で見たものに由来することが分かった。

子日目利箒(ねのひの めとぎ ぼうき)
儀式用の玉飾りの箒
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正月の初子(はつね)の日に皇后が蚕室を掃き、蚕神を祀るという中国伝来の儀式で使用された用具の一つ。大伴家持が『万葉集』に「初春の初子の今日の玉箒手にとるからにゆらく玉の緒」と詠んでおり、天平宝字二年(758)正月三日の子の日の儀式に使用されたもの。


1975年11月発行の週刊朝日百科『世界の植物(2)』によると、京都伏見の酒倉では、酒桶についた「にごり」の泡をふきとるのにコウヤボウキを使う。ふたつかみほどのコウヤボウキの枝に、竹の小枝を2、3本入れて束ね、先を少し切って50センチほどの箒にすると、弾力が適度で、箒についた泡を払えばすぐとれるの便利だとのことです。
by katsu-makalu | 2011-09-07 18:30