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よみがえれ! 愛岐トンネル群

お寺さんの紅葉を見た後 公開される廃線・トンネルの受付へ向かう。
 
 思い起こせば廃線になる前数年にわたって、登山やスキーで何回もここを通る蒸気機関車曳かれた列車に乗っている。
列車がトンネルに出入りするたびに急いで窓の開け閉めをしたものだ。列車から降りて先ずすることは鼻をかむことと顔を洗うことだった。懐かしい思い出だ。

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お寺さんから下って県道(かって有料道路で会った時は愛岐道路と呼んでいた)を横切って城嶺橋(しろがねばし)で庄内川を渡る。




橋の上から見る上流(↑)と下流(↓)

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定光寺駅への階段を通り越して進むと、高い所にスズメバチの巣が
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受付で保険料100円を払って階段を上ると、今回の公開イベントのホルン演奏の準備中
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いよいよトンネルであるが、その前にNPO法人についてH/Pから

自然環境の保存、そして産業遺産の保存・再生  ―NPO法人設立趣意書―

 愛知県の高蔵寺駅と岐阜県の多治見駅間のJR 中央線と庄内川(玉野川・土岐川)を挟んだおよそ8 キロに及ぶ地域に、旧国鉄時代の(明治33 年~昭和41 年)13 箇所ものトンネル群を擁した廃線跡地(産業遺産)が残っています。

 廃線されて後は全く手付かずのままだったため、雑草と雑木でジャングル化して足の踏み場なく埋没し、住民からは忘れ去られたままの場所となっていました。廃線に沿っては風光明媚な玉野渓谷があり、また鉄道建設より100 年も前から地元住民の手によって建設されたという玉野街道の跡地(歴史遺産)もあります。

 私達法人は、この産業遺産群と歴史遺産に加え、廃線や古道に自生する生物相と美しい自然とが三位一体となった環境を保全整備し、調査・収集保存・記録・研究したことを住民に公開して活用する活動を行なう。あわせて継続して行なうこれらの活動によって、広域住民のためのワイズリュース(賢明な再利用)する事業を行なうものである。
 
             ※ 設立趣旨とその行動に全く頭の下がる思いである。
               不勉強ゆえ以下の説明の太字部分はH/P・当日のパンフ
               から、転載・引用をお許しください。

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          3号(玉野第三)トンネル入り口 76㍍

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3号トンネルへ入って振り返れば
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3号トンネルを抜けると竹林越しに赤い紅葉が
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3号と4号の間には短いが鉄橋跡がある
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4号(玉野第四)トンネル入り口 75㍍









4号に入って振り返ると
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4号出口 いよいよ巨大モミジ・・・・
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県下一?東海一?
 4号多治見口のそばにそびえるモミジの3本の巨木たちは、県下最大級の推定樹齢100年前後と思われる。
このモミジは切り株から芽を出した「株立ち」の可能性があり、さらに高樹齢になるのではと今後の樹木調査に期待がかかります。委員会ではこの巨木たちをシンボルツリーとしてユニフォームの胸にワンポイントで採用しています。 
 
巨大モミジの画像は昨日のUPをご覧頂くことにして5号トンネルへ向かう
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滝見橋
上流にいくつもの滝が連なっている。将来は遊歩道を整備する予定とか・・・





庄内川(玉野川)の見通しが良い
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5号(隠山第一)トンネル 99㍍
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5号出口から
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6号(隠山第二)トンネル 333㍍
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トンネルの種類と構造
 馬蹄形総レンガ造り山岳トンネル(他には円形・箱型がある)。ポータル(トンネル入り口・抗門)入り口のみレンガ積で、坑道内部が岩盤露呈のケースもあるが、ここのトンネル群は内部もすべて総レンガ積みであり、当時の職人たちの丁寧な造りがしのばれます。

6号は日本一?
 トンネル入り口の強度を高める迫石(せりいし)は4~5重巻きが主流ですが、6号は地質がもろく漏水や崩落が続出する大変な難工事になり、何と7重に巻かれる入念な巻き立てが施され、当時の苦労が垣間見えます。また、この7重巻きは全国でもここだけとの情報もあります。6号春日井口の川側には何度も崩落したレンガ残骸が多量に捨てられています。

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山おやじの大エノキ
6号トンネルの手前を川側に少し進むと本州では珍しい板根の大きなエノキがある
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6号トンネル出口
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スズカアザミとウラギンシジミ
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玉野古道
 明治24年、多治見町民有志が出資し多治見から名古屋へ向かう玉野街道の開削を開始した。平坦道路を切望していた人々は期待を込めて「名古屋新道」と呼び、そして明治28年古虎渓で開通式を行った。が、しかし翌年中央線ルートとなり施設工事が開始されこの新道は所々で寸断されてしまい、明治33年に中央線が開通すると玉野街道は全くさびれてしまった。開通当時、出資金を補てんするため「道銭」を徴収していたが、近年この高札(料金表)と、事務所の公印が発見され、一年あまりの短命という運命をたどった「幻の古道」の存在が明らかになった。
 大エノキのところを川まで降りると一部見られる。

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by katsu-makalu | 2010-11-25 17:32